【学校歯科検診】先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)ってなに?
こんにちは!酒井歯科診療所です。
本日で3週連続で東戸塚小学校での、学校歯科検診が終了致しました。
山手校長先生、ご担当いただきました、岡部先生、長野先生、誠にありがとうございました。
昨年に引き続き、今年も、しっかりとお口を開けて頂きまして、
とてもスムーズに検診することができました。
生徒の皆様、ご協力ありがとうございました!
次回は11月、来年度入学の新1年生の就学前検診です。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
さて、前回のブログに引き続きまして、親御様にお渡しする健康手帳に記載する内容としまして
今回は
先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)
(先天欠損と記載する場合も有)
についてご説明致します。
本来、乳歯は上下合わせて20本、永久歯は後から生えてくる親知らずを除くと28本あります。
しかし、
何らかの原因で生まれつき歯が足らないことを、
「先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)」といいます。
現代では、10人に1人の子供が当てはまるといわれています。
出所:日本小児歯科学会学術委員会 日本人小児の永久歯先天性欠如に関する疫学調査より
先天性欠如歯の原因
先天性欠如歯は、この歯胚が何らかの理由で作られないことが原因といわれています。
歯胚ができない理由としては、
・遺伝
・感染
・妊娠中の薬の副作用、栄養の不足、外傷
など諸説ありますが、
はっきりしていないのが現状です。
また、食生活の変化によって顎の大きさが退化し、歯の数も減っているという説もあります。
しかし、明確な因果関係はわかっておらず、予防することはできないとされています。
先天性欠如歯や欠損歯で困ることとは?
先天性欠如歯のほかに、外傷や虫歯、歯周病など後天的な理由で歯が抜け、
欠損歯(けっそんし)となってしまうケースがあります。
歯が足らない状態になると、かみ合わせやすきっ歯(空隙歯列弓)、
残っているほかの歯に負担がかかるなどの問題が生じます。
そのほか、見た目が悪くコンプレックスを抱えてしまう方もいます。
先天性欠如歯かどうか調べる方法は?
歯医者さんでレントゲン撮影
レントゲン検査で調べることができます。一般的に乳歯は20本、永久歯は28本生えてくるので、
明らかに本数が足りない場合、歯医者さんに一度相談するのが望ましいです。
例えば乳歯が生え変わらない、すきっ歯が気になる、歯科検診で指摘されたときなど、
歯医者さんに足を運んでみましょう。
先天性欠如歯があった場合はどうするべき?
歯医者さんへできるだけ早く相談
永久歯が歯茎のなかで育ち始めると、その場所にある乳歯の根が永久歯により吸収され抜け落ちます。
しかし、永久歯が欠如していると乳歯の根が吸収されず、大人になっても乳歯が残ることがあります。
治療の一環として、この乳歯をできるだけ長持ちするようケアします。
しかし、乳歯は永久歯よりも歯根が短く弱いため、30代~40代で抜けてしまうことがほとんどです。
乳歯が抜けた場合は、
・ブリッジ
・入れ歯
・インプラント
などで補うのが一般的とされます。
そのほか、矯正歯科で歯並びを整える方法もあります。
治療方法によって外科手術が必要なものもありますので、歯医者さんとよく相談しながら決めましょう。
欠損歯の放置は危険
先天性欠如歯や欠損歯で、歯が足らない状態を放置すると危険です。
・欠如している部分に両隣の歯が倒れてくる
・向かい合う歯が伸びてかみ合わせが悪くなる
・歯並びが悪く歯磨きがしにくい
・食事への影響
など、さまざまな問題が生じます。
歯科検診の記入欄に記載があった場合、一度受診をおすすめ致します。
限られた時間での歯科検診となりますので、
「レントゲンを撮影したら、乳歯の下から永久歯がしっかり生えてきてた!」
という可能性ももちろんあります。
また、歯の本数や、生え方にお気になる点ございます方も、一度受診をおすすめいたします。