酒井歯科診療所です!

暑中お見舞い申し上げます。

非常に暑いさなかではありますが、沖縄付近に台風が発生中。

進路が気になりますが、災害級にはならないことを祈るばかりです。

 

さて、本日は夏の三大風邪

「咽頭結膜熱(プール熱)」

についてお話したいと思います。

 

〔咽頭結膜熱とは??〕

38℃以上の高熱、のどの痛み、結膜炎といった症状を引き起こす病気のことです。

保育所や幼稚園、小学校など集団生活をする子どもの間で夏場に流行することが多く、

特にプールでの接触などによって感染が広まることが多いため“プール熱”とも呼ばれています。

 

〔症状〕

原因となるアデノウィルスに感染してから5~7日ほどの潜伏期間を経て、

38~39℃の発熱とのどの痛み、結膜炎を発症するのが特徴です。

通常、結膜炎は感染が生じた片方の目のみに発症しますが、

1~2日ほどでもう片方の目にもウイルスがうつって症状が現れます。

この病気は結膜炎による目の充血、目の痛み、涙、まぶしさ、眼脂(目ヤニ)などの症状が強く現れ、

瞼のむくみなどもひどくなりますが、3~5日ほどで自然に回復していきます。

そのほか、症状がある期間には頭痛、食欲不振、だるさ、

首のリンパ節の腫れと痛みなどの症状を伴うことも少なくありません。

通常は目の機能などに後遺症を残すこともなく、

何らかの合併症を併発することはありませんが、新生児は重症化しやすいとされています。

 

〔治療〕

アデノウィルスに対する抗ウイルス薬は開発されていないのが現状です。

そのため、咽頭結膜熱を根本的に治す方法は現在のところありません。

治療は、発熱に対する解熱剤、のどの痛みに対する鎮痛剤、

目の渇きに対する目薬などそれぞれの症状を改善するための対症療法が主体となります。

咽頭結膜熱は重症化することは少ないですが、

乳幼児などではのどの痛みが強いために十分な哺乳ができずに脱水に至るケースもあります。

そのような場合には点滴治療が必要になることも少なくありません。

 

〔予防〕

咽頭結膜熱の原因となるアデノウィルスは、飛沫感染や接触感染によって感染が拡がります。

飛沫感染とは、ウイルスが含まれる感染者の咳やくしゃみのしぶきを

近くの人が吸い込んでしまうことによって感染する経路のことです。

一方、接触感染とは、感染者が排泄したウイルスが付着したものに触れ、

その手で鼻や口を触ることによって感染する経路のことです。

飛沫感染を防ぐには、感染者との密接な接触を避けてマスクを着用することが大切です。

一方、接触感染は手洗いや手指消毒を徹底すること、

タオルや寝具、食器の共用を避けること、

ウイルスが付着している可能性がある部位を消毒することが大切です。

消毒にはアルコールが効きにくいため、漂白剤などに含まれる次亜塩素酸を

使用することがすすめられます。

なお、プールでの感染を予防するには適正な塩素消毒をキープすることが必要です。

 

お気になる症状がある方がおられましたら、

参考にして頂けましたら、と思います。

酒井歯科診療所