こんにちは!戸塚の歯医者、酒井歯科診療所、院長の酒井穣です。

本日は最近国が推奨している「医科歯科連携」、その中でも注目されている歯周病と糖尿病の関係について書かせていただきます。

糖尿病は、日本でも年々増加している生活習慣病のひとつです。初期のうちは自覚症状が少ないことも多く、気づかないうちに進行してさまざまな合併症を引き起こすことがあります。今回は、糖尿病の種類や原因、診断基準、症状、合併症について詳しく解説します。

 

■糖尿病とは

糖尿病は、血液中の血糖(ブドウ糖)の濃度が慢性的に高くなる病気です。血糖値が高い状態が続くと全身の血管や神経にダメージを与え、さまざまな合併症を引き起こします。糖尿病には主に「1型糖尿病」と「2型糖尿病」の2種類があります。

・1型糖尿病

1型糖尿病は、膵臓がインスリンをほとんど、またはまったく作れなくなる病気です。自己免疫疾患が原因とされ、小児期や若年期に発症します。治療にはインスリン注射が必須となります。

 

・2型糖尿病

2型糖尿病は、インスリンの分泌が不足したり、インスリンの働きが弱くなったりすることで発症します。食生活の乱れや運動不足、肥満、ストレスなどが原因となることが多く、中高年に多く見られます。

 

■糖尿病の診断基準

糖尿病は、以下のいずれかの条件を満たすと診断されます。

・空腹時血糖値が126mg/dL以上

・75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間後の血糖値が200mg/dL以上

・随時血糖値が200mg/dL以上

・HbA1c(ヘモグロビンA1c)が6.5%以上

 

 ■血糖値が上昇する原因

糖尿病では、血糖値を下げる働きを持つホルモン「インスリン」がうまく機能しません。その結果、血液中のブドウ糖が処理されず、血糖値が上昇します。

 

■インスリンの働きが悪くなる原因

インスリンが十分に分泌されない、または正常に作用しない原因として、以下の要因が考えられます。

・遺伝的要因:膵臓の機能がもともと弱い

・食生活の乱れ:糖分や脂質の過剰摂取

・運動不足:筋肉による糖の消費量が低下

・肥満:内臓脂肪がインスリンの働きを妨げる

・ストレス:ストレスホルモンがインスリンの働きを阻害

これらの要因が複雑に絡み合い、糖尿病の発症につながります。

 

■糖尿病の症状

糖尿病の初期段階では、以下のような症状が現れます。

・喉が渇く

・尿の回数が増える

・体重が急に減る

・疲れやすくなる

病気が進行すると、深刻な合併症が引き起こされることがあります。

 

■糖尿病の合併症

糖尿病が進行すると、以下の3大合併症を引き起こします。

 

・糖尿病網膜症

高血糖によって網膜の毛細血管が傷つき、視力が低下。進行すると失明のリスクもあります。

 

・糖尿病性腎症

腎臓の働きが悪くなり、最悪の場合、透析が必要になることもあります。

 

・糖尿病神経障害

手足のしびれや痛み、感覚の低下が起こり、重症化すると壊疽(えそ)につながることもあります。

 

また、その他の合併症として以下のような病気のリスクを高めます。

・脳梗塞

・狭心症・心筋梗塞

・歯周病

 

■まとめ

糖尿病は、血糖値を調節するインスリンの働きが低下することで発症し、適切な管理をしないと深刻な合併症を引き起こします。早期発見と生活習慣の改善が重要です。特に、糖尿病と歯周病には密接な関係があり、歯周病が改善すると、糖尿病の指標であるヘモグロビンA1 cの値が1.0近く下がることも報告されています。適切な口腔内管理を行うことで、お口の予防だけでなく、全身の健康にも寄与するのです。

酒井歯科診療所